2022年5月10日火曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの保有銘柄・注目銘柄-S&P500高配当株ETF(SPYD)

・S&P500高配当株ETF(SPYD)の特徴

 S&P500高配当株ETF(SPYD)は、S&P500銘柄のうち高配当株を中心に投資する米国株ETFです。高利回りに期待できるほか、価格変動が小さいためリスク分散にも役立ちます。FIREや配当金生活を目指す中で、米国株に投資するならSPYDは定番のETFと言えるでしょう。

 高配当株ETFを中長期保有する場合、信託報酬に相当するコストの低さが大切です。SPYDは経費率が0.07%と極めて低水準になっており、アメリカ経済の成長に合わせて分配金や投資口価格の緩やかな伸びに期待できます。

 SPYD以外にも米国高配当株ETFとして、PFFやVYM、HDVなどがあります。PFFは優先株で値動きが小さい点が魅力です。VYMやHDVはSPYDと比べて分配利回りが低めですが、キャピタルゲインは狙いやすいように思います。SPYDは相場暴落時に仕込めれば4%を超える高利回りを安心して受け取れるETFと言えそうです。 

・SPYDはFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?

 配当利回り=3.5%程度(2022年5月上旬)

 配当頻度=年4回

 SPYDは高配当ETFなのですが、配当利回りは3.5%程度と少し物足りないです。というのも、米国株市場が好調でSPYDの株価もコロナショックから1.5倍以上に伸びています。このような局面では、FIREを目指す投資家がSPYDに投資するのは少しためらわれます。

 そのため、SPYDは金融危機の際など配当利回りが4%を大きく超えた際に投資したいところです。PFF米国優先株ETFのように毎月分配ではありませんが、年4回と、多くの日本株(年2回)と比べて配当頻度が高い点もFIREに適しています。 

FIREに向けたSPYDの活用法

  SPYDはドル建ての米国株ETFです。そのため、日本人がFIREを目指す場合はドル建て資産に通貨分散できます。今後も低成長が続くと考えられる日本経済では、日銀が金利を大きく引き上げることは困難でしょう。そのため、海外との金利差が大きい状態が続き、中長期的に円安が進むことが懸念されます。

 円安が進んだ際、自動車株などの輸出銘柄は株価が上昇しやすいです。しかし、円安メリットのある銘柄に割安高配当株や割安成長株は少ないため、FIREを目指す個人投資家は恩恵を受けにくいのが実情です。しかも、エネルギー自給率の低い日本では円安により消費者物価が高騰するため、家計支出が増えることでFIRE生活が苦しくなってしまいます。

 そこで、ドル建て資産も保有し、ドル建てで分配金を受け取ることで円安メリットを享受しましょう。米国個別株投資は日本株と比べて情報が入りにくいため避け、SPYDのような米国高配当株ETFを狙っていくのがオススメです。 

FIREを目指す配当生活ファンドはSPYDに投資するか?

 保有数:170株

 今後の方針:相場暴落を待って追加投資

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、既に米国高配当株ETFとしてSPYDに投資しています。170株保有なので、100万円弱ですね。基本的には割安成長株でダブルバガーを狙うのですが、相場暴落時は割安高配当株や米国株ETFも購入する方針です。

 SPYDについては、コロナショック時に購入しています。保有比率が限定的なのは、相場の底が分からず時間分散をしているうちに、価格が戻ってしまったためです。FRBによる利上げやテーパリングが加速する中で米国株暴落となれば、SPYDにも積極的に追加投資します。