・連続増配株沖縄セルラー電話(9436)の事業内容
沖縄セルラー電話は、沖縄県内で通信事業を手掛けています。携帯通信大手KDDI系列です。東京圏や大阪圏ではなじみのない企業ですが、沖縄では高いシェアを誇っています。
携帯通信事業については、菅政権下で携帯通信料金の引き下げが行われました。そのため、KDDIやソフトバンクなど大手通信銘柄と同様に影響を受けた銘柄です。そのため、「新しい資本主義」という社会主義色の強い政策をとる岸田政権になり株価が回復傾向という珍しい銘柄ですね。
中長期的には楽天モバイルの攻勢を受けるほか、人口減少で顧客数が減少する懸念もあり、携帯通信事業の先行きも不透明です。しかし、沖縄セルラー電話は沖縄県という中小の通信企業が通信網を構築して進出しづらいエリアで高いシェアを占めていることから、比較的安泰と言えるでしょう。
固定通信事業については固定電話の減少が見込まれますが、インターネット回線については契約が伸びていく可能性があります。IoT家電の普及などもあれば、細かな利益を積み上げるチャンスです。
また、沖縄経済については、観光資源が豊富であるほか、人口減少や少子高齢化の進み具合が日本の他地域と比べて緩やかなため、発展の可能性を秘めています。本州よりも賃金水準や生活コストが安く、中国や東南アジアからも近いためワーケーション需要なども期待できるでしょう。
沖縄県内の経済全体が成長を続けられれば、業務用の携帯通信端末の契約が伸びることも期待できます。また、台風の被害を受けやすいものの地震リスクは小さく、日本株に投資する上で地域分散にも役立ちます。沖縄セルラー電話は事業内容・展開地域の2つの点で、中長期的に安心してみていられる内容です。
・沖縄セルラー電話はFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?
配当利回り=3.49%(2022年5月09日)
優待:3000円カタログギフト(5年長期保有で5000円に増額)。
PER=12.38倍
配当性向=50%弱
現金同等物÷有利子負債=∞倍(有利子負債ゼロ)
利益剰余金÷当期純利益=9倍程度(2021年3月)
沖縄セルラー電話は、通信株に多い典型的な割安高配当株です。収益が安定しているうえ、配当性向も50%未満なので安心して中長期保有できるでしょう。有利子負債がゼロのため、金利上昇リスクとも無縁です。
配当利回りは3%台半ばとやや物足りないですが、KDDIと同様に3月末を権利確定月として3000円相当のカタログギフト優待がもらえます。優待利回りは1%未満ですが、お米などの生活必需品も選べる優待株です。配当+優待利回りは4%超となるため、FIRE達成後に沖縄セルラー電話を100株保有しておくのも良いでしょう。
また、沖縄セルラー電話は連続増配株でもあります。2018年には年間117円配でしたが、2023年3月期は年172円配予想と1.5倍程度に増配されています。配当性向に余裕があるため、基本的には増配傾向が続くことが期待されます。
・FIREに向けた沖縄セルラー電話の活用法
沖縄セルラー電話は割安高配当株&優待株のため、FIRE実現後に100株保有しておきたい銘柄です。財務良好で配当性向にも余裕があるため、安心して4%利回りを期待でいます。
また、連続増配株でもあるため、沖縄セルラー電話は着実な株価上昇にも期待できます。FIREの投資元本6000万円を目指す中で、守りの銘柄として分散投資の対象にするのも一案です。
FIREを目指す配当生活ファンドでは、割安高配当株としてかつて沖縄セルラー電話を100株保有していました。割安成長株投資に転換した頃に株価上昇もあって売却しましたが、連続増配株はキャピタルゲインとインカムゲインを両方狙える銘柄のため、FIRE達成前の段階でも沖縄セルラー電話を活用する機会が来るのではないかと思います。
・FIREを目指す配当生活ファンドは沖縄セルラー電話に投資するか?
保有数:0株
今後の方針:現金比率に応じて100株保有を検討
FIREを目指す配当生活ファンドでは、現在投資したい割安成長株が多数あります。入金力が銘柄発掘に追いついていないため購入できていない銘柄や、株数が少ないままの銘柄が多いです。そのため、現在沖縄セルラー電話を購入できる状況ではないです。
しかし、ダブルバガー狙いの割安成長株投資では、集中投資している銘柄が上昇すれば、集中投資の元本+キャピタルゲインが返ってきます。いきなり現金比率が膨らむ可能性があり、常に魅力ある銘柄には注目しています。
沖縄セルラー電話については、現金比率に余裕が出ればFIRE後も末永く保有する連続増配株として100株投資したいと考えています。100株でも50万円ほど必要なので、割安高配当株ヘは分散投資すべく200株以上の購入は検討していません。