2022年5月19日木曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの保有銘柄・注目銘柄-ヒガシ21(9029)

 ・ヒガシ21(9029)の事業内容

  ヒガシ21は物流関連事業を中心に手掛けています。関西企業ですが関東エリアでも事業展開しており、主要顧客は関西電力・日本生命です。

 物流事業については、関電や日生の需要が大きいです。関電については資源価格高騰の影響を受けて業績悪化が懸念されており、需要減に注意が必要です。日生については、業績好調な金融銘柄ということで問題ないでしょう。ただし、両企業への依存度が大きいことは、ヒガシ21の懸念材料です。

 また、陸運系の物流というと、「トラックでA地点からB地点まで物資を運ぶ」イメージが強いと思います。しかし、ヒガシ21はビル内の物流など、細部の物流も行っています。そのため、顧客との関係性をしっかり構築できれば、中長期的にストックビジネスに近い形で安定した収益を得られる可能性があります。

 物流事業では、物流業務全体を受託する3PL事業も成長性に期待できます。インターネット通販の増加などもあって物流市場は成長を続けています。日本では縮小傾向の市場も多いですが、ヒガシ21のように成長市場で十分な実績を誇っていれば、企業の業績成長へにも期待大です。

 他には、オフィス移転業務も実施しています。テレワークが進む中でオフィス需要の減少も懸念されますが、規模縮小の過程でオフィス移転が増加すれば、ヒガシ21には追い風となるでしょう。

 また、PCキッティング事業も手掛けており、ギガスクール構想の恩恵を受けることができます。日本企業はまだまだIT化が遅れているとされており、今後も各組織でIT機器の導入が進めば、PCキッティング事業の成長に期待できます。

 

・ヒガシ21はFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?

 配当利回り=4.02%(2022年5月18日)

 PER=7.61倍

 配当性向=30%程度(2023年3月期予想)

 現金同等物÷有利子負債=1.5倍程度(2021年3月実績)

 利益剰余金÷当期純利益=10倍以上

 ヒガシ21は配当利回りが4%超、PERが1ケタと割安です。配当性向にも無理はなく、財務も良好なので割安高配当株とみることもできるでしょう。ただ、FIREを目指す配当生活ファンドでは、ヒガシ21を割安成長株と認識しています。

 というのも、配当性向が30%程度で、高配当株だと50%以上は欲しいです。また、3PL事業などで拠点を新設しており、成長意欲が見られます。実際、高配当の背景には業績伸長に伴う増配があるので、ヒガシ21はキャピタルゲインを狙える割安成長株としています。 

FIREに向けたヒガシ21の活用法

  ヒガシ21は堅実な成長に期待できる銘柄と考えます。財務良好で配当利回りも高いことから、インカムゲイン・キャピタルゲインの双方に期待できるでしょう。ただし、新興企業ではないため、短期間で業績が急成長することは考えにくいです。数年で1.5倍~2倍程度の株価になり、FIREに必要な6000万円確保に貢献させると良いですね。

 FIRE達成後もヒガシ21が安定した業績を継続できそうであれば、高配当株として継続保有するのも一案です。これからFIRE資金6000万円を貯める段階では、高配当株ではなく割安成長株として捉えようと思います。 

FIREを目指す配当生活ファンドはヒガシ21に投資するか?

 保有数:1500株(100万円程度)

 今後の方針:2~3年で株価1.5倍目標。割安感強まれば買い増し

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、2023年3月期の業績見通しが堅実であったことを踏まえて、ヒガシ21を買い増ししました。保有額は100万円弱となっています。

 割安成長株ではあるのですが、ダブルバガーではなくもう少し小さな利幅を想定しています。キャピタルゲインの期待がやや物足りないですが、インカムゲインに期待でき、守りの性格も持った銘柄ということで許容範囲です。

 相場全体が暴落するなどでヒガシ21も割安になった場合は、最大200万円程度まで買い増しすることも検討します。目安としては、ダブルバガーが狙える水準になったあたりですね。