ゲンダイエージェンシー(2411)が2023年3月期決算で連続増配を発表
広告事業を手掛けるゲンダイエージェンシーが2023年3月期決算を発表しました。
売上高:75億円(+1.6%)
営業利益:4億円(+35.4%)
純利益:3.7億円(+49.4%)
1株配当:15円
となっています。主力のパチンコ向け広告がインターネット比率の向上で採算改善したようです。また,学習塾やフィットネスジムなど顧客の多様化も進んでおり,業績の安定や中長期的な成長に繋がると思います。純利益は税効果会計の影響で押し上げられたとのことです。
ゲンダイエージェンシーはあわせて2024年3月期の業績予想も発表しました。
売上高:80億円(+6.0%)
営業利益:5億円(+24.5%)
純利益:4億円(8.2%)
1株配当:18円(3円増配)
となっています。7円→15円→18円の連続増配になっており,高配当株入りが見えてきましたね。買付価格が400円程度なので,20円配で配当利回り5%,2020年までの25円配に戻れば配当利回り6%超となります。
ゲンダイエージェンシーの将来性と減配リスク
ゲンダイエージェンシーが手掛けるパチンコ向け広告は,パチンコ遊戯人口の減少が痛手です。ただ,大阪IRにカジノができることや,パチンコ広告規制の緩和は追い風となるでしょう。コロナ禍でコスト削減も進んだので,減配リスクはあまり心配していません。
将来性については,パチンコ以外の顧客をどこまで拡大できるかにかかっていると思います。学習塾,フィットネスジムに加えて,今後は競輪などパチンコ以外のギャンブル系にも拡大するとのことです。インターネット広告の比率向上も相まって,売上高よりも利益の伸び率が高い状態が続けば,急成長にも期待しています。
足元の株価は400円台で推移していますが,リーマン・ショック前は2000円以上という時代もありました。いきなり2000円にはならないでしょうが,高配当と成長性の双方に期待して,大きなキャピタルゲインを取ることも目指しています。
短期的には競合の増加で利益が圧迫される可能性もあります。コロナ禍で一時的な赤字を計上した際には無配に転落しており,一時的には大幅減配もあり得るでしょう。それでも減配リスクをあまり心配していないのは,早期の復配が可能とみられるからです。
自己資本比率:72.5
長期借入金6億<現金同等物37億
利益剰余金33億(純利益4の8倍以上)
であり,財務は良好で,配当の原資となる利益剰余金も十分です。