2022年5月14日土曜日

20代・30代でFIREを目指す理由とは?

20代・30代など若年層がFIREを目指す

 アメリカの20代・30代の間では、FIREが大人気となっています。もともとアメリカは投資に意欲的な国ですが、近年は若年層の投資意欲が高まっているようです。

 日本でもFIRE人気は着実に高まってきています。少し前まではセミリタイアや早期リタイア、配当金生活などと言われていましたが、投資による収益で生計を立てる方法としてFIREやサイドFIREといった言葉を見聞きする機会が増えているように感じます。

 日本の家計は株式などのリスク資産を嫌い、銀行預金やタンス預金などの貯蓄が多いとされています。アベノミクス下で「貯蓄から投資へ」の流れが進んだことは事実ですし、NISAやiDeCoなど資産形成を後押しする税制優遇が関心を集めていることからも、着実に日本人にも投資は浸透していくでしょう。しかし、投資に関心を高めているのは、50代など貯蓄が多めの世代だけではありません。

 コロナ禍において、日本でも20代、30代がFIREを目指す動きが出てきています。労働力不足が深刻な日本では、20代や30代で労働収入を全く得られない人が多い状態とは言えませんが、投資により仕事を辞めたいと考える人が多くなっています。私もまったく同感ですので、改めて20代・30代でFIREを目指す理由を整理してみました。

日本の20代・30代は社会保障制度への不安が大きい

 まず、社会保障制度への不安が大きいです。以前、「老後2000万円問題」が話題になりました。老後に2000万円を確保するだけでも努力が必要ですが、厚生年金があり、夫婦の年金を合わせて生活をし、住宅ローンの返済が進んでいる場合でも老後の家計は苦しいということです。私のように個人事業主で国民年金だけだったり、独身だったりすれば、2000万円では足りなくなる場合もあるでしょう。

 そもそも2022年時点では、標準的なパターンで年金は65歳から受給できます。しかし、社会保障費の増大が進む中で、中長期的には実質支給額や所得代替率の引き下げ、受給開始年齢の引き上げが行われることは不可避です。そのため、社会保障制度は脆弱化し、「老後2000万円問題」が「老後3000万円問題」や「老後4000万円問題」に発展することが予想されます。

 社会保障制度が不安定化する中で、貧乏老人にならないためにも資産形成が重要です。特に複利効果を得るためには早期から資産形成に取り組む必要があり、20代・30代など労働収入を得始めたらすぐにでも投資を始めることが望ましいです。長寿化が進む中で自分がいつまで生きるかわからない以上、20代・30代がFIREを達成し資産の減少を回避することは当然と言えます。

日本では手取り収入に見合わない労働が辛すぎる

 失業率が低水準で労働力不足が深刻な日本では、20代・30代が全く仕事にありつけない場合は限られます。しかし、社会保険料の増大のほか、生産性の低い職場が多いこともあり労働で得られる手取り収入は限定的です。サラリーマンの平均年収が400万円台などと言われる時代ですから、手取りだと月収20万円台が平均レベルということです。

 仕事が楽しければよいですが、労働力不足が深刻なため1人あたりの労働負担が大きくなる場合があります。また、自分が希望する職種に就けるとも限らず、職場の人間関係などもSNSの普及もありなかなか難しいです。そのため、労働の身体的・精神的苦痛や拘束時間の長さに対して、手取り収入が全く見合わないと感じる20代・30代が多いのではないでしょうか。

 年功序列賃金制度が崩れつつあるとはいえ、20代・30代で高額の報酬を得られる仕事は稀です。そのため、多くの20代・30代は生きるために苦痛な低賃金労働を余儀なくされます。労働の苦痛から解放されるべく、FIREを目指すのは必然と言えるでしょう。

FIREできれば人生の選択肢が広がる

 20代・30代でFIREを目指す投資家には、労働を苦痛と感じる労働嫌いタイプの他に、労働を(より)楽しくしたいタイプの人もいます。こうしたタイプの人は、人生の選択肢を広げるためにFIREを目指しているようです。

 というのも、多くの生活費を得ることを重視すれば収入の高い仕事を選ぶことになり、結果として職種や職場が自分に合わない場合も多くなります。ところが、投資元本3000万円を確保してサイドFIREを実現すれば、アルバイト収入でも生活は可能です。

 そのため、収入の高低ではなく、自分が楽しいと思える仕事に転職するという選択肢が出てきます。また、サラリーマンであれば脱サラしてスモールビジネスを始めたり、地方部に引っ越して都会の喧騒から離れたりといった選択もしやすくなります。同じ会社に勤め続けるとしても、FIREを達成すれば「いつでも仕事を辞められる」という心の余裕を持てるのです。

 私のように、「労働が苦痛だから仕事を辞めたい(FIREしたい)」と考えている個人投資家も、実際に3000万円でサイドFIREすれば、労働の苦痛が大きく緩和されるかもしれません。FIRE後もプチ労働を続けることで少し贅沢な暮らしを実現したくなることもあり得ます。いずれにせよ、FIREを達成した方が金銭面だけでなく、心理的にも豊かな人生を送れるので、「入金力UP→割安成長株・高配当株に投資→20代・30代で6000万円FIRE」を実現しましょう!


2022年5月13日金曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの保有銘柄・注目銘柄-配当利回り6%超の割安高配当株アルヒ(7198)

 ・割安高配当株アルヒ(7198)の事業内容

  アルヒは、フラット35を中心とする住宅ローンを提供しています。ローンに関連する保険提供や住宅情報サービスなども手掛けています。基本的には、「フラット35の大手企業」と思っておくと良いでしょう。

 住宅ローン事業は、フラット35の人気に大きく左右されます。アルヒは、「アルヒスーパーフラット」というフラット35にしては低金利の住宅ローンを提供しています。そのため、フラット35の人気が高まれば、アルヒを選ぶ人が増加する流れです。

 短期的には、住宅資材の高騰や住宅ローン金利の上昇が逆風となるでしょう。金利上昇局面ではフラット35のような固定金利の住宅ローンが有利とされますが、足元では目先の安さにつられて変動金利が人気のようです。中長期的に固定金利の住宅ローンが盛り返せるかがアルヒの住宅ローン事業に大きく影響します。

 フラット35では、団体信用生命保険への加入が必須ではありません。1人暮らし世帯が増える中で、団信が不要と考える層が住宅ローンのトータル費用でフラット35を選ぶようになれば、金利情勢に関わらずアルヒが一定の人気を維持しやすくなるでしょう。

 保険事業などは、住宅ローン契約者1人からより多くの収益を得る上で重要です。フラット35で高いシェアを誇るアルヒですが、ネット銀行などとの競争は激化すると見られます。住宅ローン契約件数を伸ばすだけでなく、事業の多角化を進めることで業績成長を目指すべきですね。 

・アルヒはFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?

 配当利回り=6.02%(2022年5月10日)

 PER=8.61倍

 配当性向=50%弱

 現金同等物÷有利子負債=-倍(金融銘柄のため無視)

 利益剰余金÷当期純利益=3倍程度(2021年3月)

  アルヒは2022年5月10日に決算発表を行いました。減益決算となりましたが、来期は微増益予想であったことや、年間60円配当は維持されたことは好材料と言えそうです。PERが10倍を下回っている点から割安感もあります。

 アルヒ最大の魅力は配当利回りが6%超と高い点です。FIREに役立つ割安高配当株の筆頭格と言えるでしょう。配当性向も50%程度と無理のない水準で、減配さえなければ中長期的にFIREへの貢献が期待できます。

 また、2017年の上場以降、2022年3月期まで連続増配株となっていました。連続増配はストップしましたが業績が厳しい中でも減配しなかった点は、株主還元も重視するFIRE投資家にとって心強いと言えるでしょう。

 FIREに向けたアルヒの活用法

  アルヒは割安高配当株として、FIREに不可欠なインカムゲインをもたらしてくれます。配当利回りが税引き後でも4%以上ある銘柄は限られており、分散投資先の1つとして有力です。

 また、金利上昇に伴い固定金利の住宅ローンが人気化すれば、フラット35への注目度が高まることでアルヒの利用が伸びる可能性があります。働き方tが多様化する中で銀行ローンよりフラット35を選ぶ層が増加することも考えられ、中長期的な業績成長に期待です。

 アルヒの業績が伸びた場合は、増配による配当利回り上昇や、キャピタルゲインの確保も期待できます。FIREに向けて当初はアルヒをダブルバガー狙いの割安成長株とみていましたが、住宅市場の過熱感や金利上昇リスクも踏まえて、割安高配当株としての活用を軸に考えています。 

FIREを目指す配当生活ファンドはアルヒに投資するか?

 保有数:300株

 今後の方針:減配しない限り継続保有

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、もともとダブルバガー狙いでアルヒを打診買いしていました。アルヒが示す計画通りに業績が大きく伸びれば、株価も伸びると考えたためです。

 実際にはアルヒの計画は過大で、金利上昇で固定金利のフラット35が人気化しない限りダブルバガーには時間がかかりそうな情勢です。ただ、割安高配当株としてインカムゲインを得るには十分なPERと配当利回りのため、継続保有の方針です。

 住宅市場の先行きは不透明なため、買い増しは基本的に検討していません。相場暴落で株価が大崩れした場合には買い増しが視野には入りますが、その際には他により魅力的な割安優良株があるように思います。

2022年5月12日木曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの資産額推移(2022年4月末まで)

FIREを目指す配当生活ファンドの資産額推移を整理してみた

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、毎月末に資産額(投資元本ベース)を記録しています。FIRE達成には自分の投資を見直して改善していくことが大切です。そこで、改めて資産額推移を整理してみました。

 投資開始直後は資産額を記録していませんでした。投資3年弱で850万円ほどの所から記録が始まっていますが、投資による利益はゼロ(というかマイナス)でした。アベノミクスで億り人が大量発生した時代なのですが、投資初心者の私はマイナスです。学生時代にフルタイム並みにアルバイトをしていた上、実家暮らしだったため労働による入金約5年で800万円ほどの投資元本を確保しました。

 大学卒業後は、「配当金生活スタイル→消費増税懸念&自宅購入資金のため現金化→コロナショックからの回復に乗る→割安成長株投資に転換」という流れで、概ね資産を増やすことができています。20代でのサイドFIREは微妙な情勢、30代でのFIREは可能かなという状況です。

証券口座開設~資産額記録を始めるまで(2014年末~2017年5月)

 0円(2012年)→???円(2014年)→853万円(2017年5月)

 証券口座開設~資産額記録を始めるまでは、入金力の分だけ資産額が伸びていった印象です。フルタイム並みのアルバイト+個人事業+在学中はほぼ実家暮らしのメリットを活かして、何とか高卒5年程度(投資を始めてからは3年程度)で800万円ほどの資産額となりました。

 FIRE投資初期は労働での入金力が重要で、目標は5年で1000万円でした。大学に(一応)行って(一応)4年で卒業もした関係上、5年で1000万円には至りませんでしたが、FIREへの礎を築くことはできたと思います。 

配当金生活スタイルの時期(2017年5月~2019年8月)―とても緩やかな上昇カーブ

 853万円(17年5月)→790万円(17年7月)→903万円(17年12月)→977万円(18年12月)→1061万円(19年8月)

 資産額が伸びてきた2017年半ばごろに、売買を繰り返し損失を出す投資スタイルを改めました。配

当金生活スタイルへの切り替えです。株価は気にせず、とにかくポートフォリオの配当+優待利回りが4%以上になることを意識しました。

 この時期にはすでに実家を離れていたため、生活コストが上昇し労働による入金力が大きく落ちました。そのため、資産額の伸びは極めて緩やかになっています。ただ、最初の5年はアベノミクス相場でマイナスだったことと比べると、自分の投資能力に合わせた資産の伸ばし方ができたとは思います。

 2019年4月には、初めて投資元本が1000万円に到達しました。投資を初めてから5年以内に資産額1000万円を達成できたため、FIRE達成への方法その①はクリアしたことになります。投資スキルというよりは学生時代の鬼労働の賜物という感じですが。

消費増税での景気減速懸念から出金(2019年8月~2019年12月)

 1061万円(19年8月)→508万円(19年12月)

 2019年9月には、消費税増税による景気減速を懸念して大量出金しました。今はリスクオフ相場でも出金はせず証券口座に現金を積むのですが、当時は現金があると何となく株を買ってしまう傾向が不安で、出金という強制的な資金退避を行いました。

 結果的にこれは功を奏するのですが、今の感覚では「出金しすぎ!」と思います。FIRE実現のためには、現金比率を数値である程度決めておくことが大切です。現在は、10%~20%を現金比率の目安とし、常に相場暴落に備えています。

自宅購入資金を確保すべくさらに出金(2020年1月~3月)―コロナショックをたまたま回避

 508万円(19年12月)→225万円(20年2月)→494万円(20年3月)

 2020年1月に、自宅を購入することにしました。物価上昇のリスクヘッジ・住宅ローン控除の活用、より狭い自宅に移ることで生活コストを削減しFIREへの道筋を確実にするためです。

 私は個人事業主ということで信用力がなく、頭金を多めに要求されたため、証券口座からさらに出金する羽目に。コロナショック直前に不動産を買ってしまう形になりましたが、株式から資金の大半を引き揚げる羽目になったことで結果的にコロナショックの下落をかなり回避できました。

 20年2月~20年3月にかけて投資元本が急増しているのは、頭金の支払時期を勘違いしていたためです。すぐに払うものと思って大量の現金を用意したのですが。そして、その現金は頭金なので使ってはいけないのですが、コロナショックの暴落で入金して株を買う形に。

 相場暴落を活かすという、FIRE実現には最善の選択ですが、頭金大丈夫かという感じですね。一応大丈夫だったのですが、証券口座とは違う部分で現金がほぼ無くなることとなりました。このような事態にならないよう、普段から相場暴落に備えて証券口座に現金を10%~20%保有しておくことが大事ですね。 

コロナショックからの回復で急成長(2020年3月~2021年半ば)―割安成長株への集中投資スタイルに

 494万円(20年3月)→788万円(20年12月)→1160万円(21年6月)

 コロナショック時に生活資金まで株やJリートにつぎ込んだことで、資産額は大きく伸びました。また、コロナ禍で経済の先行きが不透明なため、いつ仕事がなくなるかわからず学生時代を思い出して労働に精を出しました。鬼労働で入金力が一時的に向上し資産額が大きく回復しています。

 前半が入金力アップの影響が大きく、後半はJリートを中心にキャピタルゲインを利益確定したため投資元本が膨らんだことが主因です。この時期に、配当金生活スタイルの4%利回り狙いから、割安成長株でのダブルバガー狙いに切り替えました。資産の伸びが遅すぎて、労働がいつまで続くのか嫌気がさしたためです。

【今ココ】自宅購入で高まった入金力を活かして3000万円サイドFIREへ追い上げ中(2021年半ば~現在)

 1160万円(21年6月)→1595万円(22年4月)

 割安成長株投資に転換した後も、コロナショックで仕込んだ銘柄を利益確定することで資産額が伸びました。投資元本1000万円を超えたことで、インカムゲインについてもまとまった額が入るようになり、サイドFIREへの道を前進できていると思います。

 また、自宅購入時に頭金を多く払った(払わされた)こともあり生活コストが下がり、労働による入金力が増しています。住宅ローン控除も助かりますね。

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、投資開始から10年で3000万円サイドFIREが目標です。7.5年で1600万円ほどと少し遅れ気味ですが、投資元本ベースなので割安成長株がダブルバガーを達成すれば一気に前進できます。労働は苦痛ですが、労働による入金もFIREに欠かせないため、月10万円以上の入金力維持を意識しながら、あと2.5年で3000万円サイドFIREを達成し、その後5年で6000万円FIREを実現したいと思います。

2022年5月11日水曜日

オリックスが2024年3月末で株主優待制度廃止へ。個人投資家切り捨てが鮮明。

オリックスの人気優待が廃止に

 オリックスは、3月末を権利確定月としてカタログギフトの株主優待を実施していました。この制度ですが、2024年3月末を持って優待廃止になるとの発表がありました。100株所有の個人投資家にとっては、お米やお肉など様々な商品が選べる魅力ある優待だっただけに、非常に残念です。

 理由としては、「公平な株主還元を目指す」という無難な記載です。いきなりの優待は医師ではなく、2024年3月末までと猶予を持たせてはありますが、個人投資家を切り捨てる内容と言えるでしょう。

 もともとオリックスの優待は、リーマンショック時の株価大暴落を踏まえて人気優待に設定されていました。相場暴落でも売らない中長期保有の個人投資家の保有比率を増やし、株価を安定させるためです。

 しかし、リーマンショック後に事業の多角化を進めたオリックスは、もはや金融危機が起こっても株価大暴落はないと判断したのでしょう。個人投資家をうまく利用しただけとしか思えず、大変印象が悪いです。FIREを目指す配当生活ファンドでも、オリックスは中長期投資には適さない銘柄として、組み入れを極力避けようと思います。

増配や下限配当を設定も優待廃止姿勢から信用しがたい

 オリックスは、株主優待の廃止と同時に増配や下限配当の継続設定を発表しています。株主還元姿勢を示す内容であり、一般的には前向きに評価して良いでしょう。

 しかし、今期の配当はしっかり出したとしても、業績が不安定化した場合などは大減配するリスクが高いと考えます。株主をうまく利用しようという姿勢が優待廃止から見て取れるためです。FIRE実現のためには、安定したインカムゲインを得る必要があります。オリックスのように、裏表が激しい還元姿勢の銘柄は、割安高配当株であってもポートフォリオに組み入れづらいです。

 もっとも、金融危機で大減配した場合は、優待廃止で中長期の個人投資家を切り捨てたこともあり、株価の大暴落が期待されます。そのため、オリックスは暴落時に購入すれば短期間で大きなキャピタルゲインが狙える銘柄の筆頭格として、念頭に置いておきたいと思います。

2022年5月10日火曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの保有銘柄・注目銘柄-S&P500高配当株ETF(SPYD)

・S&P500高配当株ETF(SPYD)の特徴

 S&P500高配当株ETF(SPYD)は、S&P500銘柄のうち高配当株を中心に投資する米国株ETFです。高利回りに期待できるほか、価格変動が小さいためリスク分散にも役立ちます。FIREや配当金生活を目指す中で、米国株に投資するならSPYDは定番のETFと言えるでしょう。

 高配当株ETFを中長期保有する場合、信託報酬に相当するコストの低さが大切です。SPYDは経費率が0.07%と極めて低水準になっており、アメリカ経済の成長に合わせて分配金や投資口価格の緩やかな伸びに期待できます。

 SPYD以外にも米国高配当株ETFとして、PFFやVYM、HDVなどがあります。PFFは優先株で値動きが小さい点が魅力です。VYMやHDVはSPYDと比べて分配利回りが低めですが、キャピタルゲインは狙いやすいように思います。SPYDは相場暴落時に仕込めれば4%を超える高利回りを安心して受け取れるETFと言えそうです。 

・SPYDはFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?

 配当利回り=3.5%程度(2022年5月上旬)

 配当頻度=年4回

 SPYDは高配当ETFなのですが、配当利回りは3.5%程度と少し物足りないです。というのも、米国株市場が好調でSPYDの株価もコロナショックから1.5倍以上に伸びています。このような局面では、FIREを目指す投資家がSPYDに投資するのは少しためらわれます。

 そのため、SPYDは金融危機の際など配当利回りが4%を大きく超えた際に投資したいところです。PFF米国優先株ETFのように毎月分配ではありませんが、年4回と、多くの日本株(年2回)と比べて配当頻度が高い点もFIREに適しています。 

FIREに向けたSPYDの活用法

  SPYDはドル建ての米国株ETFです。そのため、日本人がFIREを目指す場合はドル建て資産に通貨分散できます。今後も低成長が続くと考えられる日本経済では、日銀が金利を大きく引き上げることは困難でしょう。そのため、海外との金利差が大きい状態が続き、中長期的に円安が進むことが懸念されます。

 円安が進んだ際、自動車株などの輸出銘柄は株価が上昇しやすいです。しかし、円安メリットのある銘柄に割安高配当株や割安成長株は少ないため、FIREを目指す個人投資家は恩恵を受けにくいのが実情です。しかも、エネルギー自給率の低い日本では円安により消費者物価が高騰するため、家計支出が増えることでFIRE生活が苦しくなってしまいます。

 そこで、ドル建て資産も保有し、ドル建てで分配金を受け取ることで円安メリットを享受しましょう。米国個別株投資は日本株と比べて情報が入りにくいため避け、SPYDのような米国高配当株ETFを狙っていくのがオススメです。 

FIREを目指す配当生活ファンドはSPYDに投資するか?

 保有数:170株

 今後の方針:相場暴落を待って追加投資

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、既に米国高配当株ETFとしてSPYDに投資しています。170株保有なので、100万円弱ですね。基本的には割安成長株でダブルバガーを狙うのですが、相場暴落時は割安高配当株や米国株ETFも購入する方針です。

 SPYDについては、コロナショック時に購入しています。保有比率が限定的なのは、相場の底が分からず時間分散をしているうちに、価格が戻ってしまったためです。FRBによる利上げやテーパリングが加速する中で米国株暴落となれば、SPYDにも積極的に追加投資します。 

2022年5月9日月曜日

FIREを目指す配当生活ファンドの保有銘柄・注目銘柄-連続増配株・優待株の沖縄セルラー電話(9436)

 ・連続増配株沖縄セルラー電話(9436)の事業内容

  沖縄セルラー電話は、沖縄県内で通信事業を手掛けています。携帯通信大手KDDI系列です。東京圏や大阪圏ではなじみのない企業ですが、沖縄では高いシェアを誇っています。

 携帯通信事業については、菅政権下で携帯通信料金の引き下げが行われました。そのため、KDDIやソフトバンクなど大手通信銘柄と同様に影響を受けた銘柄です。そのため、「新しい資本主義」という社会主義色の強い政策をとる岸田政権になり株価が回復傾向という珍しい銘柄ですね。

 中長期的には楽天モバイルの攻勢を受けるほか、人口減少で顧客数が減少する懸念もあり、携帯通信事業の先行きも不透明です。しかし、沖縄セルラー電話は沖縄県という中小の通信企業が通信網を構築して進出しづらいエリアで高いシェアを占めていることから、比較的安泰と言えるでしょう。

 固定通信事業については固定電話の減少が見込まれますが、インターネット回線については契約が伸びていく可能性があります。IoT家電の普及などもあれば、細かな利益を積み上げるチャンスです。

 また、沖縄経済については、観光資源が豊富であるほか、人口減少や少子高齢化の進み具合が日本の他地域と比べて緩やかなため、発展の可能性を秘めています。本州よりも賃金水準や生活コストが安く、中国や東南アジアからも近いためワーケーション需要なども期待できるでしょう。

 沖縄県内の経済全体が成長を続けられれば、業務用の携帯通信端末の契約が伸びることも期待できます。また、台風の被害を受けやすいものの地震リスクは小さく、日本株に投資する上で地域分散にも役立ちます。沖縄セルラー電話は事業内容・展開地域の2つの点で、中長期的に安心してみていられる内容です。 

・沖縄セルラー電話はFIREに最適な割安成長株・高配当株に当てはまるか?

 配当利回り=3.49%(2022年5月09日)

 優待:3000円カタログギフト(5年長期保有で5000円に増額)。

 PER=12.38倍

 配当性向=50%弱

 現金同等物÷有利子負債=∞倍(有利子負債ゼロ)

 利益剰余金÷当期純利益=9倍程度(2021年3月)

 沖縄セルラー電話は、通信株に多い典型的な割安高配当株です。収益が安定しているうえ、配当性向も50%未満なので安心して中長期保有できるでしょう。有利子負債がゼロのため、金利上昇リスクとも無縁です。

 配当利回りは3%台半ばとやや物足りないですが、KDDIと同様に3月末を権利確定月として3000円相当のカタログギフト優待がもらえます。優待利回りは1%未満ですが、お米などの生活必需品も選べる優待株です。配当+優待利回りは4%超となるため、FIRE達成後に沖縄セルラー電話を100株保有しておくのも良いでしょう。

 また、沖縄セルラー電話は連続増配株でもあります。2018年には年間117円配でしたが、2023年3月期は年172円配予想と1.5倍程度に増配されています。配当性向に余裕があるため、基本的には増配傾向が続くことが期待されます。 

FIREに向けた沖縄セルラー電話の活用法

  沖縄セルラー電話は割安高配当株&優待株のため、FIRE実現後に100株保有しておきたい銘柄です。財務良好で配当性向にも余裕があるため、安心して4%利回りを期待でいます。

 また、連続増配株でもあるため、沖縄セルラー電話は着実な株価上昇にも期待できます。FIREの投資元本6000万円を目指す中で、守りの銘柄として分散投資の対象にするのも一案です。

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、割安高配当株としてかつて沖縄セルラー電話を100株保有していました。割安成長株投資に転換した頃に株価上昇もあって売却しましたが、連続増配株はキャピタルゲインとインカムゲインを両方狙える銘柄のため、FIRE達成前の段階でも沖縄セルラー電話を活用する機会が来るのではないかと思います。 

FIREを目指す配当生活ファンドは沖縄セルラー電話に投資するか?

 保有数:0株

 今後の方針:現金比率に応じて100株保有を検討

 FIREを目指す配当生活ファンドでは、現在投資したい割安成長株が多数あります。入金力が銘柄発掘に追いついていないため購入できていない銘柄や、株数が少ないままの銘柄が多いです。そのため、現在沖縄セルラー電話を購入できる状況ではないです。

 しかし、ダブルバガー狙いの割安成長株投資では、集中投資している銘柄が上昇すれば、集中投資の元本+キャピタルゲインが返ってきます。いきなり現金比率が膨らむ可能性があり、常に魅力ある銘柄には注目しています。

 沖縄セルラー電話については、現金比率に余裕が出ればFIRE後も末永く保有する連続増配株として100株投資したいと考えています。100株でも50万円ほど必要なので、割安高配当株ヘは分散投資すべく200株以上の購入は検討していません。

2022年5月8日日曜日

30代で元本6000万円FIREを達成する3つの方法をシミュレーションしてみました

30代で6000万円FIREを達成する可能性を考えてみた

 20代・30代でFIREしたい、労働から早く逃れたいと考える人が増えています。20代でのFIREは私も憧れるのですが、投資で得意な才能を発揮したり、親から資産を相続したり、極端に生活費を抑えるノマド生活を送ったりと、多くの条件が付きそうです。

 多くの個人投資家が特殊な条件なしに実現可能な目標は、30代で6000万円FIREだと思います。そこで、30代で6000万円FIREを達成する可能性について、3つの方法に分けてシミュレーションしてみました。

 前提として、

 ・相続や実家暮らしなど親への依存度ゼロ

 ・FIRE後の生活費は月20万円確保

 ・宝くじに当たる、年収1000万円稼げるなど運や平均以上の能力は無い

こととします。つまり、ごく普通の人が自力で6000万円FIREを達成するシミュレーションです。

月10万円の入金力を労働で確保することが大切

 FIRE投資初期に欠かせないのが、残念ながら入金力です。労働が苦痛でFIREしたい人にとって、一番つらい現実です。ただ、月10万円以上の入金力があればOKです。年収400万円程度あれば、生活費を抑えることで何とかなるでしょう。

 平均的な20代が年収400万円は少しキツイかもしれません。しかし、副業や、若さを活かした労働量の増加などで補ってください。5年頑張れば本格的なFIRE投資を始める1000万円を確保できます

 数年程度でも労働の苦痛が大きすぎたり、体力に自信がなかったりする場合は、生活費をさらに抑えるのも一案です。手取り20万円(つまり生活費10万円)であれば、20代の平均年収&平均労働時間レベルでも可能でしょう。

割安成長株でダブルバガーを狙いキャピタルゲインを蓄積

 資産額が数百万円程度になってきたら、割安成長株に投資します。5年以内にダブルバガー(株価2倍)を達成できそうな銘柄が投資対象です。「業績成長×PER修正」による株価上昇を狙います。

 ダブルバガー狙いの銘柄については、集中投資が最も効率的です。ただし、投資初心者で銘柄選定に自信がない場合は、時間をかけて多くの割安成長株を探し、分散投資するのもOKです。自分の投資スキルや心理的余裕に合わせて集中投資・分散投資を選びましょう

株式市場に10年いれば相場暴落チャンスに出会える

 株式市場では、相場暴落がたびたび発生しています。2000年以降でもITバブル崩壊・リーマンショック・コロナショックで相場が大暴落しましたね。このほかにも、ブレグジットやチャイナショックやウクライナショックなど、相場が崩れる場面がありました。

 このように、株式市場に10年いれば、たいていは相場暴落に出会えます。普段から現金10%~20%を確保し、相場暴落時には優良株を割安で購入しましょう。相場がもとに戻るだけで、大きなキャピタルゲインを得ることができます。「資産家は恐慌時に生まれる」と言われるように、「FIREへの道は相場暴落で開ける」です。

 実際、アベノミクス相場やコロナショックで資産額1億円を達成した「億り人」が多数報告されています。FIRE達成は元本6000万円なので「億り人」よりハードルは低いです。FIREを目指す配当生活ファンドでも、コロナショックの暴落時にJリートを中心に200万円程度のキャピタルゲインを確保できました。(結果論ですが、もう少し大型株を買っても良かったかな...)

元本6000万円FIREする3つの方法

 元本6000万円を30代で確保してFIREする方法について、具体的なシミュレーションをしてみました。

 1年目~5年目:投資元本1000万円の確保。FIRE投資初期は入金力が大切。5年頑張ろう。

 6年目~10年目:3000万円でサイドFIRE達成へ。割安成長株でダブルバガーを狙う。

 11年目~15年目:6000万円でFIRE達成へ。

の3つの方法に分けて、具体的な資産額の伸びを計算します。

30代で6000万円FIREする方法①―【1年目~5年目】投資元本1000万円を確保

 FIRE投資初期は、元本1000万円の確保を急ぎましょう。大切なのは入金力ですので、毎月10万円以上の入金が重要です。5年で投資元本1000万円を確保します。

 月10万円×12か月×5年=600万円

が最低ラインです。サラリーマンの方なら、手取り月収から10万円先取り貯蓄(投資)し、ボーナスを全額追加投入してください。

 (ボーナス=手取り月収20万円×3か月分)×5年=300万円

これで600万円+300万円=900万円になりますね。入金力だけでは5年で1000万円になりませんが、配当金収入を加えればほぼ達成可能です。投資初心者は売買に失敗しやすく、私も1年目はアベノミクス下でマイナスを記録しました。そのため、方法①ではキャピタルゲイン0という現実的なシミュレーションにしています。

 個人事業主など月給制でない方は、ボーナスがないです。そのため、労働時間を増やして月15万円(年180万円)の入金を目指しましょう。

 私の場合、資産額が初めて1000万円を突破したのが2019年です。投資を始めたのが2014年で、学生時代のフルタイムレベルのアルバイトの甲斐あって何とか5年で1000万円に到達できました。

 もし5年で達成できなかった場合でも、入金を重ねていれば確実に資産額は増えているはずです。FIRE投資初期が一番苦しいので、将来の快適なFIRE生活を目標に頑張りましょう。

30代で6000万円FIREする方法②―【6年目~10年目】3000万円でサイドFIREへ←今ココ

 元本1000万円を確保できたら、いよいよ資産成長を加速させます。5年程度投資をやっていれば、投資スキルもかなり高まっているはずです。割安成長株を選定して、2~3年でダブルバガーを狙いましょう。方法②では、5年かけて2回転させます。1年で2倍になる銘柄も出てくるかもしれませんが、株価が伸びない銘柄もあるでしょう。現金の確保も必要なので、下記が計算例になります。

 ダブルバガー(元本の40%投資):400万円→800万円→1600万円

 1.5倍株(元本の20%投資):200万円→300万円→450万円

 残念ながら停滞株(元本の20%投資):200万円→200万円→200万円

 現金(元本の20%確保):200万円→200万円→200万円

合計で、1600+450+200+200=2450万円となります。

 入金力も資産形成に貢献させ、

 入金:10万円×12か月×5年=600万円

を追加投資します。2450+600=3050万円で3000万円サイドFIRE達成です。投資元本1000万円確保を超えればボーナス(サラリーマン)、追加労働(個人事業主など)は入金しなくてもOKです!FIRE達成に近づいている実感が沸くでしょう。

 元本の40%(2~4銘柄)がきっちりダブルバガーになるのか疑問という方も多いと思います。しかし、

 ・入金額も投資に回せる

 ・配当金(インカムゲイン)も得られる

 ・相場暴落があれば現金チームがキャピタルゲインを生む

 ・最悪の場合ボーナス等、1~5年目に培った入金力を活かせる

 ・6~10年目には少しは年収が上がっている(かもしれない)

ことは計算に入れていません。割安成長株の株価の伸びが遅い場合は、上記でカバーしましょう。10年で3000万円サイドFIREの達成は十分可能です。

 FIREを目指す配当生活ファンドは投資7年半で1600万円程度となっており、2022年現在、方法②の真っただ中です。自宅購入の頭金に資金を取られ少し遅れていますが、その分ローンが減り入金力がアップしているので10年3000万円に向けて追い上げ中です。

 入金力を活かしたいことや、コロナ禍で相場暴落が起きた関係で米国株高配当ETFなども保有しています。投資家それぞれが状況に応じて、割安成長株一本ではなく高配当ETFを組み入れて守りの要素を強めるのも一案です。私の場合、FIREを1年早く達成できるチャンスを追うより、大失敗でFIREから遠ざかるのがイヤという心理なので、守りの要素強めです。

30代で6000万円FIREする方法③―【11年目~15年目】複利効果も活かし6000万円へ

 サイドFIRE達成後は、4%利回りによるインカムゲインの複利効果も高まってきます。割安成長株でのダブルバガー狙いとあわせて、6000万円FIREを5年で実現します。米国高配当株ETFや、サイドFIRE達成過程での連続増配株などを活かして、ポートフォリオ全体で4%の配当+優待利回りを実現しましょう。

 割安成長株(元本の40%):1200万円→1800万円→2400万円

 割安高配当株(元本の40%):1200万円→1200万円

 現金(元本の20%):600万円→600万円

 割安成長株は、2~3年でダブルバガーを狙いますが、現実的には1.5倍と想定しています。割安高配当株や相場暴落、IPO抽選参加による現金活用でのキャピタルゲインは0でのシミュレーションです。2400+1200+600=4200万円となります。

 4%のインカムゲイン:120~200万円×5年=800万円

 入金:10万円×12か月×5年=600万円

 入金は、方法②でサイドFIREを目指した場合と同様、月10万円入金にとどめます。インカムゲインは投資元本が増えるにつれて配当金収入が増加する計算です。4200+800+600=5600万円で、FIREまであと一歩ですね。

 サラリーマンの場合は、退職金をゲットすることでほぼ6000万円FIRE達成が可能と思います。個人事業主などの場合は、1~2年程度入金0で良いので配当を積み増せば6000万円FIRE達成です。

 方法①~③を行うのに15年~17年かかりますが、大卒でも37~39歳、高卒や大学在学中のアルバイトからスタートすれば33~35歳で6000万円FIRE達成となります。

 また、既に20代後半や30代前半の場合でも、

 ・年収が20代前半より高く月10万円以上の入金力がある

 ・貯蓄が0円でなく方法①の元本1000万円形成に5年かからない

 ・投資経験があり方法①の間もキャピタルゲインが得られる

など社会経験を活かせば、相続などの追い風を受けずとも巻き返して30代での6000万円FIREが可能です。