2025年12月16日火曜日

5592 くすりの窓口-薬局DXに貢献するストックビジネスで医療機関向けにも本格進出

 1.銘柄の概要と保有理由

 デジタル処方箋や薬剤在庫の適正化などで薬局DXに貢献する成長株。
 ストック収益・ストック利益の積み上げが進んでおり、堅実成長に期待。
 着実な成長でEPSが伸びることに伴う株価上昇目的で保有。

2.くすりの窓口の好材料

ストックビジネスで業績が着実に伸びやすい
・グロース市場の成長株だが財務も良好
・売上の伸び率を上回る利益の伸び率を継続的に実現できれば大きなキャピタルゲインの可能性
社会保障費抑制や労働力不足対策が追い風
・マイナ保険証利用加速で医薬系のDXが進む
・デジタル処方箋比率は現状数%で、市場拡大の余地が大きい
・薬局DXの先行企業の1つとしてTOB対象になり得る

3.くすりの窓口の懸念材料

・市場規模が拡大することで強力な競合が出現する可能性あり
・株主構成上、安定株主が少ないため株価乱高下のリスクあり
・増配は進めているものの利回りは限定的で、インカムゲインは魅力薄い
・自民と維新の連立でOTC類似薬が保険外となれば、処方箋の発行数減のリスク

4.くすりの窓口の最新情報

・くすりの窓口の2026年3月期中間決算
 ①増収増益。営業利益33%増、ストック粗利23%増と堅調
  →業績は堅調だが足元の株価は低迷
  ※高市政権が維新の圧力もあり医療制度改革・薬価改定等を加速すれば逆風
   大型株への資金シフトがより強まれば、中小型の割安成長株には資金が入りにくい
 ②「みんなのお薬箱」事業において、不動在庫の処理サービスが好調
  →薬価引き下げやOTC類似薬の追加負担等で薬局経営が厳しくなれば、
   不動在庫処理など収益性の向上につながるサービスには追い風
 ③連結した子会社の人員整理によるコスト削減が進む
  →足元は増収増益だが、コスト削減でさらなる利益率アップに期待
  ※くすりの窓口については、ストック収益・利益の成長に加えて、
   売上成長だけでなく高利益率にも期待している。

・12月5日の適時開示「くすりの窓口がメディ・ウェブを完全子会社化」
 薬局向けサービスに加え、医療機関向けサービスにも本格進出
 →くすりの窓口がどの程度のシェアをとれるかは未知数だが、
  顧客ジャンルが広がることで収益拡大に期待
  特に、ストックビジネスなので、売上の伸び<利益の伸びになる段階までより素早く・勢いよく規模を拡大したい



2025年12月15日月曜日

8316 三井住友フィナンシャルグループー2026年3月期も増配の高配当銀行株

1.銘柄の概要と保有理由

 メガバンクの一角。三井住友カードなど、銀行業以外でも稼ぐ。
 金利上昇時に、ポートフォリオが受ける打撃を軽減する目的で保有。

2.三井住友フィナンシャルグループの好材料

・インフレ定着で金利上昇を見込みやすい
・モルガンスタンレー証券を持つ三菱UFJフィナンシャルグループと比べて、海外景気の影響を受けにくい?
・円安対策の金利上昇(日銀ショック)で日本株が崩れた際、ポートフォリオ耐性が高まる
連続増配で配当性向にも無理なし(配当157円/EPS390円=配当性向約40%)
・超有名な大型株なので、投資初心者の買いも見込める(影響は小さい)
・仮に日銀利上げが停滞しても、マイナス金利・ゼロ金利時代の住宅ローン変動金利や、企業向け貸出金の借り換え時に収益力が高まる
・AI活用やデジタル化でコスト削減を継続できる

3.三井住友フィナンシャルグループの懸念材料

・銀行株なので金融危機が発生すると苦しい
・大型株なので大幅上昇は見込みづらい
・景気変動の影響で株価だけでなく配当額も上下し、減配の可能性もあり

4.三井住友フィナンシャルグループの最新情報

・三井住友FGの2026年3月期中間決算
 金利上昇を受けて増収増益
 →上方修正&増配(136円→157円の大幅増配)
  1000億円だった自社株買いを1500億円追加
 ※業績が堅調であれば還元意欲が強いことを再確認
 国内の預貸利ザヤが0.91%→1.10%と改善
 →今後も借り換えや日銀利上げ等で利ザヤ拡大に期待

2025年12月14日日曜日

9021 西日本旅客鉄道-山陽新幹線が柱のJR西日本、2026年春ダイヤ改正で新幹線増便

1.銘柄の概要と保有or注目理由

 大阪都市圏路線と山陽新幹線が収益源。鉄道事業の比率60%程度と高い。
 3月末の50%割引券を自家消費できる株主優待銘柄として保有or注目。

2.西日本旅客鉄道の好材料

山陽新幹線の伸びしろが大きい
 ※東海道新幹線ほどドル箱にはならないが、座席や線路容量に余裕あり
・北陸新幹線の敦賀延伸で収益力ややアップか
・赤字路線数は多いがJR東日本と比べて赤字額は小さい
・3月末に全路線の50%割引券が株主優待でもらえる
 →新大阪-博多間の山陽新幹線の14,750円が半額なら7,375円割引
・配当利回りも3%程度あり、増配意欲も
・鉄道事業の比率が高く、不動産市況などの影響を受けにくい
 ※近鉄なら国際物流、京阪なら不動産など、景気敏感セクターの売上多いところもある

3.西日本旅客鉄道の懸念材料

・山陰本線など長大な赤字路線の赤字額が拡大する可能性
鉄道以外の事業に対する取り組みが遅れている
・自己資本比率が30%程度と低め
 →金利上昇時の利払い負担増に要注意

4.西日本旅客鉄道の最新情報

・2026年3月14日のJR西日本春ダイヤ改正
 山陽新幹線の増便
 →博多発品川行き最終のぞみ新設・東京発最終広島行きのぞみ増便
 在来線の有料座席「うれシート」拡大
 →地道な顧客単価アップで鉄道事業の収益増
 JR奈良線で快速停車駅の見直し
 →インバウンド需要取り込みの拡大へ
  快速の停車駅増は将来的な速達特急増便の布石かも

・西日本旅客鉄道の2026年3月期中間決算
 増収増益、上方修正で増配
 →インバウンド、万博だけでなく国内の鉄道利用も堅調
  万博では通期210億円の増収見通し
  万博は会場内オフィシャルストアも押し上げ
 →年間配当を90.5円に増配(配当利回り3%に近づく)
  ※3月末の株主優待(半額チケット1枚など)を考慮すれば配当+優待利回り4%超も

・JR西日本の月次運輸取扱収入
 万博後の11月も前年同月比+6.1%と好調


2025年12月13日土曜日

8053 住友商事-鉄鋼ビジネスに強い総合商社

1.銘柄の概要と保有or注目理由

 大手総合商社の一角。三菱商事、三井物産、伊藤忠商事のBIG3に次いで、
 住友商事、丸紅で5大商社。鉄鋼系ビジネスに強い。
 グローバル成長を取り込める総合商社への分散投資として保有or注目。

2.住友商事の好材料

・注目度アップで株価上昇しているが依然としてPER10倍台前半と割安
大手総合商社の一角としてグローバル成長を取り込める
・インフレに強い
・総還元性向40%以上と累進配当で還元方針が明確
 →自社株買いも継続的に実施しており還元意欲が高い

3.住友商事の懸念材料

・三菱商事・三井物産・伊藤忠商事のTOB3に人材・案件獲得で劣後する可能性
・景気変動の影響で株価だけでなく配当額も上下し、減配の可能性もあり
 ※累進配当政策はとっているものの、大手総合商社の業績が崩れるときは、
  世界的な大不況の可能性があり、方針が変更されるリスクを念頭に置く

4.住友商事の最新情報

・住友商事の2026年3月期中間決算
 米国タイヤ事業会社の売却等の特殊要因もあり増収増益
 年間配当は140円で据え置き
 事業ポートフォリオの改善(資産入れ替え)も着実に進行中
 鉄鉱石や石炭の価格下落で資源ビジネスは逆風
 非資源ビジネスは船舶・不動産など好調

・住友商事の各種指標(12/13確認)
 PER:11.44倍(=利益成長±0なら利回り9%程度)、PBR:1.33倍
 EPS:471.75円、1株配当:140円、配当利回り:2.59%
 自己資本比率:40.0%

2025年12月12日金曜日

6301 コマツ-建設機械・鉱山機械メーカーで保守の利益も厚い

1.銘柄の概要と保有or注目理由

 小松製作所。建設機械大手。鉱山機械も製造。保守ネットワークに強み。海外比率高い。
 鉱山開発の恩恵を受けられるグローバル銘柄として保有or注目。

2.コマツの好材料

世界各地に売り上げが分散するグローバル銘柄
 北米25%、中南米20%、オセアニア13%、アジア10%など
・鉱産資源価格高騰の恩恵を受けられる
・トランプ政権による石炭等の化石燃料活用が追い風
・部品は日本で生産も現地での組み立て中心で関税影響緩和
・AI投資拡大で電線等のケーブル向け銅需要が中長期的に伸びる可能性
北米などでの保守ネットワークが強固で利益を確保しやすい

3.コマツの懸念材料

・現地組み立ては進んでいるが、日本で生産の部品輸出に関税の影響あり
 ※ただし、北米以外向けが売り上げの75%
・景気変動(資源価格変動)の影響を受けやすい
・中長期的には化石燃料の採掘減で建機需要減退も
・配当性向(40%)は明確だが決算説明資料に株主還元への記載が少なめ

4.コマツの最新情報

・アフリカでの勢力拡大に向け拠点整備
 西アフリカのコートジボワールに顧客向けトレーニング拠点を整備
 →コマツが豊田通商のようなアフリカに強い銘柄に成長する可能性
・コマツの2026年3月期中間決算
 石炭価格下落でインドネシアでの需要減退→減収減益
 中南米・アフリカ・中近東は好調
 190円/年の配当予想は維持

2025年12月11日木曜日

7481 尾家産業-業務用食品の卸売り銘柄。外食でインバウンド追い風、介護関連も

1.銘柄の概要と保有or注目理由

 業務用食品の卸売り銘柄。常温・冷蔵など幅広い。「楽チン!冷凍おかず」など。
 介護施設向けなど需要拡大に期待。
 少子高齢化が追い風となる介護関連銘柄として保有or注目。

2.尾家産業の好材料

3月末に100株保有でビーフカレー200g×3袋の株主優待あり
 →2025年に初めて尾家産業の優待カレー到着、激ウマではないが普通においしくgood
 ※1000株以上保有なら紀州南高梅干し1kg、3000株以上なら自社商品セットから選択
 ※3年以上継続保有なら9月末も100株以上でサラダ油やマヨネーズ等の優待あり
・配当に積極的で配当利回り4%超
・介護産業の発展が追い風に
・円高進行時に市場と逆行高になりリスク分散に役立つ
・東京リスク分散に役立つ大阪銘柄

3.尾家産業の懸念材料

・円安によるコスト増に要注意
・家族経営的性格があるため経営リスクあり
借入金やや多めのため金利上昇には要注意(自己資本比率30%台)

4.尾家産業の最新情報

・尾家産業の2026年3月期中間決算
 12月8日に中間報告書が到着、中間配当も入金済み。
 原価高騰も価格転嫁を適正に行い増収増益
 インバウンドで外食向け好調
 ヘルスケアフード(介護施設等向け)は売上10%増
 食品輸出に関するEXPOへの出展など販路拡大に向けた取り組みを進行中
 A4で4ページ相当と簡素だが、尾家産業の報告書は具体性があり読んで楽しかった。

2025年12月10日水曜日

2674 ハードオフ-リユース市場拡大に期待の好財務・高配当株

1.銘柄の概要と保有・注目理由

 リユース事業を手掛ける。市場拡大の恩恵あり。好財務で堅実成長、DOE採用。
 業績・配当ともに安定して成長できる増配株を組み入れる目的で保有。

2.ハードオフの好材料

増配傾向で好財務(自己資本比率70%超)の高配当株(配当利回り4%超)
・DOE採用で配当水準の安定化に期待
・新規出店継続中で地道な成長が見込める
・リユース市場全体が拡大する恩恵あり
北米や台湾・東南アジアなど海外展開も進める
・PER10倍程度と割安
・景気変動の影響を受けにくく、インフレにも強い

3.ハードオフの懸念材料

コストに占める人件費の割合が高い
 →賃上げが利益を圧迫
・実店舗型のリユース市場が拡大を続けられるか
 ※オンラインへの対応は進めているが、もっと加速した方がよいのでは?

4.ハードオフの最新情報

・ハードオフの2026年3月期中間決算
 店舗数は2024年11月の1000店舗達成後も増加中
 →増収は継続も人件費高騰や出店費先行などで減益
・出店状況は関東400弱と発祥地新潟の100弱を軸に、全国1000店超
 海外出店はアメリカ・台湾・カンボジア・タイで、成長期待が高い。
欧米で利用者数が多いeBayにHARD OFF JAPANを出店